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野邊 潤*; 松本 昌昭*; 長坂 和佳*; 丸山 健太郎*
JNC TJ8400 2000-005, 71 Pages, 2000/05
本研究では、昨年度までに構築した連続体モデルによるニアフィールド多孔質岩盤中の水理/核種移行評価手法を用いて、地下水流動を特徴付けるパラメータを変化させた場合の解析を行うと共に、手法の拡張性を考慮した信頼性評価を行った。具体的には下記の項目を行った。・三次元飽和・不飽和浸透流解析から一次元核種移行解析までの一連の解析手法を用いて、第二次取りまとめに即したパラメータ設定による解析、および入力フラックスの変化に伴う影響評価を行った。・一次元核種移行解析コード「MATRICS」における、逆ラプラス変換手法の違いによる適用性把握を行った。・多要素版MATRICS(以下、m-MATRICSとする)を用いて核種移行解析を行い、従来のMATRICSによる解析結果と比較し、不均質場における核種移行計算へのm-MATRICSの適用性の検討を行った。・三次元飽和・不飽和浸透流解析から一次元核種移行解析までの一連の解析手順を統合化した環境の整備を行った。
白川 敏彦*; 井尻 裕二*; 長坂 和佳*; 松本 昌昭*
JNC TN8400 2000-021, 66 Pages, 2000/04
高レベル放射性廃棄物の地層処分研究における、第2次取りまとめの核種移行解析において使用した核種移行解析コードMATRICSの信頼性を検討した。検討方法としてMATRICSおよび解析解により核種移行パラメータについての感度解析を行い、各々の計算結果を比較した。また、MATRICSで使用している逆ラプラス変換法であるTalbot法とCrump法、細野法に関して核種移行パラメータについての感度解析を行い、各々の逆ラプラス変換法による結果を比較した。検討の結果、以下の事項が判明した。・マトリクス拡散距離無限の場合におけるMATRICSによる解析結果と解析解との比較の結果、Pe数が1.0100のとき、MATRICSによる解析結果の誤差は、最大で約0.4%であり、透水量係数が1.010-101.010-5(m2/s)のとき、MATRICSによる解析結果との誤差は、最大で約5.5%であった。・マトリクス拡散距離有限(0.031.0(m))の場合におけるMATRICSによる解析結果と解析解との比較の結果、Pe数が1.0100のとき、MATRICSによる解析結果の誤差は、最大で約0.7%であり、透水量係数が1.010-101.010-5(m2/s)のとき、MATRICSによる解析結果の誤差は、最大で約2.4%であった。・逆ラプラス変換法であるTalbot法を他の逆ラプラス変換法による結果と比較した結果、Talbot法は、Pe数が5.010-12.0103、透水量係数が1.010-7(m2/s)以下の場合は、計算結果は、Crump法、細野法と同様の結果となった。以上のことから、第2次とりまとめにおけるPe数及び透水量係数の範囲においては、MATRICSによる解析結果は信頼できるものであると結論づけられる。